【受験勉強】

【行政書士試験】商法は捨てる?捨てない?確実に3問正解する方法!

こんにちは!行政書士の南部成美です。

ご訪問いただき、ありがとうございます。

 

行政書士試験の受験勉強をするとき、

「商法」の学習にどれぐらい力を入れるか迷われる方は多いですよね。

 

私の場合は、まったくの法律初学者で、

しかも学習できる期間が約3か月しかなかったので、

最初は、商法を捨てるという選択肢も考えました。

でも、過去問を見て、「商法は、やれば3問は取れる科目」だと判断し、

結論としては、捨てずに学習しました。

そこで、今回は、学習期間3か月での合格を目指すなかで

商法をどのように学習したのか?

私の経験をお話しできればと思います。

 

この記事を読むとこんなことがわかります。

あくまで私の例ですが、商法について、

  • どんな教材や方法で学習したのか?
  • 確実に3問正解するためのポイントは?
  • 本試験では何問取れたのか?

商法は出題範囲が広いのに配点の低い科目

試験傾向

行政書士試験では、商法に関しては例年、全部で5問の出題があります。(2020年度現在)

内訳としては、商法総則・商行為法からの出題が1問程度、残りが会社法からの出題になります。

行政書士試験全体の問題数は60問(記述式含む)であることを考えると、

商法の割合は他の科目に比べて非常に低く、

配点も、300点満点中の20点(4点×5問)です。

 

また、会社法は非常にボリュームがあるため、

行政法や民法と同じぐらいの精度まで仕上げるにはかなり時間がかかります。

 

学習方針

300点満点中180点を取れば合格できる行政書士試験において、

配点が20点しかないわりに、出題範囲が膨大である商法については、

「他の科目と比べて時間をかけすぎない」のが得策と思われます。

 

(※ただし、行政書士として仕事をすることになった場合、

実務的には会社法を学ぶことは重要だと思いますので、

「商法に時間をかけすぎない」というのは、

あくまで「まずは試験に合格するため」という目的に絞った場合のお話です。)

 

また、初学者は800~1000時間の学習時間が必要と言われる行政書士試験において、

3か月(約250時間)しか学習時間のない私のような受験生の場合は、

「商法を完全に捨てて、その分、配点の大きい行政法や民法に時間をかける」

というのも一手だという情報もネット上にはあります。

 

それでも捨てなかったのは「3問は取れる」から

時間をかけすぎないといってもいろいろやり方はあると思いますが、

たとえば、以下のような方法が考えられます。

  1. 完全に捨てて、その分、他の科目に力を注ぐ
  2. 頻出分野に絞って学習し、それ以外の問題が出たら仕方ないと割り切る
  3. 全体的に浅く広くでも良いので学習する

私は、②と③の中間(どちらかというと②寄り)の方法を取りました。

 

私が商法を捨てなかったのは、

「勉強のやり方を間違えなければ3問は取れる科目」だと思ったからです。

商法に関しては、現場志向型の出題は過去問ではあまりないように思います。

主に、覚えているか覚えていないかを問われるので、

頻出分野だけでも正確な知識をある程度もっていれば、

3問は確実に取れそうなので、無駄にはならないと思いました。

 

どんな教材や方法で学習したのか?

1.全体像をインプットするために

①「フォーサイト」の基礎講座と「道場破り」のチェックテスト

 

まず、フォーサイトの「基礎講座」を2倍速で2周聞きました。

家事・育児中や通勤中にワイヤレスイヤホンで聞き、

よくわからないときはテキストの該当ページを読み、

フォーサイトのアプリ「道場破り」でチェックテストを繰り返し受けました。

 

他の科目に関しては、この方法で大体の全体像がなんとなくでも頭に入ったのですが…

商法に関してだけは、チンプンカンプンでした💦

 

頻出分野である会社設立についてはもう、そもそもの仕組みがわからなすぎて、

細部が頭に入ってきませんでした。

(※フォーサイトさんのテキストは本当にわかりやすかったのですが、

私があまりにも初心者すぎたので、超基礎知識に触れる必要があると思い、

市販の書籍を1冊購入しました。)

②市販の書籍「ここだけ押さえる!会社法のきほん」

そこで、読んだのがこちらの本です。

 

本当にタイトル通り、会社法について初めて学ぶ私でも、

そもそもの仕組みが理解できる本でした!

図解で分かりやすい言葉で説明されているのでスッと頭に入ってきます。

この本で大枠を理解できたところでもう一度テキストを確認しながら

チェックテストに取り組むと、だいぶ理解が深まりました。

2.知識を定着させるために

①「フォーサイト」のチェックテストと確認テスト

チェックテストに関しては全問、3回連続正解になるまで、

確認テストは8割取れるようになるまで、スキマ時間に繰り返し解きました。

②「資格の大原」の過去問アプリ

スキマ時間に1問ずつでも解けて、

たとえば「自分の正答率の低い問題だけに絞る」等のカスタマイズが簡単にできるので、

過去問はほとんど「資格の大原」の過去問アプリで解いていました。

(こちらは2020年度版です。)

 

座学する時間があまり取れないので、

過去問の択一問題はスキマ時間にアプリで解いて、

座学できる貴重な時間は、記述問題や判例の確認などに使うようにしました。

商法に関しては、「会社設立」「株主総会」等の頻出分野を中心に

繰り返し解きました。

3.得点力をつけるために

① 「フォーサイト」の直前対策「択一対策編」

フォーサイトの択一対策問題集は、一問一答形式になっていて、内容も基本知識なので、

知識の漏れの確認と定着のために、非常に役に立ちました。

全部完璧に定着するまで7周ぐらい繰り返しました。

② 模試を3回ずつ繰り返す

 

私は、スクールなどには通いませんでしたが、自宅受験できる模試を8回分受けました。

8回の内訳は、フォーサイト4回、LEC2回、伊藤塾2回です。

そして、この8回分の模試をそれぞれ3回ずつ解き、

模試で出題された内容とその周辺知識や判例は確実に定着させるようにしました。

商法に関しては、過去問以上に、頻出分野の基礎知識と、

模試で出題された内容の定着を重視して取り組みました。

 

出題範囲が広いからと言って、あいまいなたくさんの知識をインプットするよりも、

少なくても正確な知識を確実に定着させた方が、

試験での得点に結びつくと思ったからです。

本試験では何問正解した?

頻出分野の基礎知識と模試の内容を重点的に攻略した結果、

本試験での私の商法の正解数は、5問中3問でした。

出題内容私の正誤
問題36商法総則(運送人の責任に関する特則・判例)×
問題37会社法(会社設立)
問題38会社法(自己株式の取得)
問題39会社法(株主総会)
問題40会社法(公開会社)×

問題40は、力を入れて学習した内容だったのですが、最後の2択で迷って落としてしまい悔しかったです。

これは、私の本試験の自己採点をしたものです。(画像がきれいに撮れずごめんなさい💦)

このように、すべての選択肢について完璧に判断できなかったとしても、

「絶対にこれは合っている! または 誤っている!」

という正確な知識と根拠をもって判断できる肢が1つでも多くあれば、

正解を導き出せる可能性はぐんと高まります。

(BやCと書いてあるのは、各予備校が無料公開している

問題ごとの難易度をメモしたものです。)

結局、「捨てない」という選択は正解だったのか?

結論から先にお伝えしますと…

私の場合は、本試験の結果が218点(法令等の合計は162点)でしたので、

商法が仮に0点であっても、合格点に届いていました。

つまり、商法(20点)は、捨てても問題なかったということです。

 

ですが、これは結果論なので、

もし、私がギリギリの点数で合格していたら、

「商法をやっていて本当によかった!」と思ったでしょうし、

不合格だったら、

「商法にかける分の時間をもっと主要科目にかけたほうがよかったのかな…」

など、悩んだと思います。

 

試験対策的には、商法は、捨てるのも1つの有効な戦略ですが、

勉強して損になることは決してありません。(どの科目もそうなのですが…)

 

私の場合は、試験対策的には、捨ててもよかったのかもしれませんが、

受験勉強期間中に会社法が面白いと感じることができ、

行政書士として、会社設立支援業務に携わりたいとより強く思うようになったので、

勉強してよかったと思います。

まとめ

あくまで私の経験から感じたことですが、

少しでも受験勉強のお役に立てましたら嬉しいです。

わかったこと
  • 試験合格という目的においては、商法には時間をかけすぎないのが得策
  • 頻出分野を中心に正確な基本知識を増やしていけば、3問は正解できる
  • 会社法の全体像を知ってから学習した方が効率が良い

 

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