こんにちは!行政書士の南部成美です。
ご訪問いただき、ありがとうございます。
「仕事や家事・育児で忙しくて資格試験の勉強時間がなかなか取れない!」
という方は多いですよね。
私も、2人の子どもの子育てと家事、仕事だけでもいっぱいいっぱいで、
行政書士やFPの受験勉強を始める前は、
「どうやって勉強時間を確保したらいいんだろう…」
と不安でした。
ですが、座学の時間が十分に取れない私でも、
「耳学」を効果的に取り入れることで、
学習期間にして初学3か月で行政書士、1か月でFP2級に合格することができましたので、
今回は、私が実践してみて効果のあった「耳学」のポイントについて、お伝えできればと思います。
この記事を読むと、こんなことがわかります。
- 最も効果的な「耳学」の方法
- 資格試験に合格するための「耳学」の取り入れ方
- 「耳学」を実践するときの3つのポイント
耳学とは?
「耳学」とは、文字通り、「音声を聞いて耳から学ぶこと」です。
たとえば、通信教材やYouTubeなどの講義動画を音声だけで聞いたり、
法律の学習であれば、条文を自分で読み上げて録音したものを聞いたり、
いろいろな方法が考えられます。
◎ 耳学のメリット
・両手が空くので、家事や育児、通勤など、他のことをしながらでもできる。
・場所を選ばずできる。
・座学よりも始めるときに必要なアクションが少ないので、
勉強の気分が乗らないときでも気軽に始められる。
・毎日の生活に取り入れやすく、習慣化しやすい。
× 耳学のデメリット
・何度も繰り返し聞いて、BGMになってしまう。
・成果が実感しにくい。
このように、「耳学」は、忙しくて座学の時間が取れない方にとって、非常にメリットがあり、勉強時間を増やすのに最適な方法です。
ですが、一方で、BGMのように「ただ聞き流すだけ」になってしまうということもよくあり、成果が実感しにくいという弱点もあります。
耳学で「合格する」ためには?
では、あなたが耳学で手に入れたい成果は何でしょうか?
勉強時間を増やすことでしょうか?
勉強を習慣化することでしょうか?
違いますよね?
手に入れたい「成果」は、試験の「合格」のはずです。
ここからは、得点力をつけて「合格」するための耳学のポイントについて、私が実践した方法をもとにお話しさせていただきます。
これからご紹介する方法は、こんな方におすすめです。
- 受験する資格について、既に学習を始めている方
- 講義動画等で全体像はなんとなくでも頭に入っている方
- そのうえで、「耳学」を取り入れたい方
- 「耳学」しているけれど、いまいち成績向上を実感できていない方
「合格できる耳学」の3つのポイント
1.何を聞く? 「自分に対して説明した自分の声」
人が何かを「覚える」「記憶する」とはどういうことでしょうか?
試験勉強においては、それはつまり、「アウトプットできる=説明できる、答えられる」ということですよね。
人は、対象となるものを見聞きしたときではなく、それを「思い出した」ときに初めて「覚えた」という状態(=脳に情報を保持している状態)になります。
「思い出す」方法はいろいろありますが、たとえば、
・問題に答える
・誰かに説明する
などがその例です。
そこで、まず、耳学するときは、「自分が自分に対して説明した声」や、「自分が問題に答えてそれについて解説した声」をそのまま録音してみましょう。
自分が覚えたい内容や問題を解いて間違えた箇所について、学んだことを「思い出し」ながら、自分が理解できるように説明することで、
あいまいだった知識が正確な知識となり、脳がそれを「覚え」ます。
独りごとや雑音が入ってしまってもOKです。きちんと上手に話そうなんて思う必要は全くありません。
私も、早朝、録音しながら勉強していたら、子どもたちがいつもより早く起きてきて、
子どもたちの声も録音に入るなんていうことはよくありましたが、それも、後から聞いたときに、
「これを覚えたときに娘が起きてきてこんなこと言ってたな」
「起きて早々兄妹げんか始めたな(笑)」
といった情景と合わさって、思い出しやすい記憶になることがありました。
また、自分で「これは絶対覚える!」と独り言を言って、3回も自分に説明したのをそのまま録音したりもしていましたが、
そういうのは、聞き返すとちょっと恥ずかしかったりもするので(笑)特に記憶に残りやすかったです。
つまり、座学で勉強するときに、声を出して自分に説明しながら勉強し、それをそのまま録音するということです。
今は、スマホのアプリを使えばボタン1つで簡単に録音できるので、労力も難しい操作も不要です。
ご参考までに、私が使用した録音アプリをご紹介しますね。
「シンプルレコーダー」という無料アプリで、とにかく操作がシンプル・簡単なことが特徴です。
ボタン1つで簡単に録音できます。
2.いつ聞く? 「朝、録音したものをその日何度も繰り返す」
私は、座学できる時間が早朝(4~5時)だけだったので、その時間に録音した自分の声を、
その日、一日中(仕事中以外)、ずっと繰り返し聞いていました。
「復習に最適なタイミング」には諸説ありますが、どの説にも少なくとも共通して言えることは1つ、
「完全に忘れてしまってから復習すると効果が下がる」
ということです。
なので、なんとか思い出せる状態のうちに繰り返して、記憶を定着させなければなりません。
朝自分が話した内容は、少なくともその日のうちはまだ覚えているでしょう。
だから、「その日の朝、録音したものをその日のうちに何度も繰り返し聞く」をルーティン化しましょう。
夜型の方は、「夜、録音したものを翌日繰り返し聞く」でも良いと思います。
その日のうちでなくても、数日後でも覚えてはいるかもしれませんが、「〇日後に聞こう」と思っていると、
「〇日に録音したものを〇日後に聞いて…」
という「何をいつ聞くかのスケジュール管理」という余計な手間と労力が発生します。
時間がないから耳学で成果を上げたいのに、それを取り入れるために手間をかけていては本末転倒です。
その日繰り返し聞いて定着したはずの内容を、もしまた忘れてしまっても、
録音するときのタイトルを自分が話した内容(「〇〇について」等)にしておけば、いつでも聞くことができるので、
ひとまずは、「朝自分が録音した内容を、その日のうちに繰り返し聞く」をルーティン化することをおすすめします。
3 どうやって聞く? 「口を動かしながら」
記憶を定着させたいとき、感覚を刺激しながらやると効果が上がると言われています。
耳学は聴覚を刺激する学習法ですので、そこに動きを加えて刺激を増やしてみましょう。
「ウォーキングしながら」等、刺激を増やす方法はいろいろありますが、一番のおすすめは、「口を動かす」です。
自らの声帯を震わせて発声し、その声をまた自分が聞くことで、より記憶が定着しやすくなります。
具体的には、録音するときに、時々20~30秒ほどの余白をつくっておいて、
その余白の間は、聞いている自分が声を出して話します。
何を話すのかは、たとえば、
①自分が録音で話した内容を要約してみる
②自分が録音するときに記述問題などを出して、余白を30秒ほど挟んだ後に解説を始める。それを聞くときに、その余白の間に、解答を声に出して言ってみる。
等、何でも良いと思います。
私は②の方法をよくやっていました。
声を出しにくい場所(電車の中など)では、口パクでもささやき声でも良いです。
私は、毎日、東京駅から会社まで歩く間も、朝 録音した自分の声をワイヤレスイヤホンで聞きながら、小さな声で一人で話していましたが、
人も多くてザワザワしているので誰にも気付かれませんでした。
今はマスクをしているのでなおさら、口をパクパクしていても気付かれないですね。
あいまいな100の知識よりも、正確な10の知識を!
「でも、この方法だと、学習量が少なくなりませんか?」
と疑問に思う方もいらっしゃると思います。
確かに、講義動画等を聞くよりも、入ってくる情報量は少なくなります。
ですが、たくさんの情報を聞き流すよりも、「今日はこれを覚えるんだ!」という意識で自分の声を聞くほうが、少ない知識でも確実に定着します。
正確な知識の積み重ねが、試験での得点につながります。
毎日ただ多くの講義を聞き流すのと、「今日は、今朝自分がやったことを確実に覚えるんだ」という目的意識をもって聞くのとでは、1か月後、2か月後の記憶の定着度合いが全然違ってくると思います。
何度も聞いた内容なのに、いざ問題を解こうとすると記憶があいまいで、正解にたどり着けないというのはよくあることです。
頭の中で、あいまいな知識どうしがぶつかり合ったとき、その中に1つ正確な知識があるだけで、正解を導き出せる可能性はぐんと高まります。
そんな正確な知識を、確実に増やして定着させていくことが、遠回りなようで、合格への近道だと私は思います。
※すみません、「あいまいな知識が100あるよりも、正確な知識が10あるほうが試験では強い」というのは、私がつくった言葉ではなく(笑)、
私が使用した通信教材Forsight(フォーサイト)の福澤先生が講義動画の中で仰っていた言葉です。
私はこれを聞いたとき、共感のあまり、
「そう!本当にそうですよね!」と動画の中の福澤先生に話しかけてしまいました(笑)
とはいえ、私がご紹介した方法は、既に講義動画を一通り聞いたり、スクールに通ったりして、全体像がなんとなくでも頭に入っている人におすすめです。
私の場合は、最初に、通信教材Forsight(フォーサイト)の講義動画を2周、2倍速で聞き終えた後に、この記事でご紹介した方法を取り入れ始めました。
まとめ
今回は、耳学で資格試験に合格するためのポイントと注意点をまとめました。
少しでも試験勉強のお役に立てれば嬉しいです。
- 自分に対して説明した自分の声 を録音する
- 「朝、録音したものをその日何度も繰り返す」をルーティン化する
- 口を動かしながら聞く
録音するときに気を付けることは
- 音読ではなく、自分に理解できるように説明する
- 上手に録ろうと思わない(独り言、雑音は気にしない)
- タイトルは日付ではなく、話した内容(「〇〇について」等)
- 必ず余白を入れる
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